生田神社
所在地  兵庫県神戸市中央区
JR三ノ宮駅西200m生田署すぐ
最終訪問日  2000/1/5
 神社本庁の定める、いわゆる別表神社のひとつである生田神社の祭神は、稚日女尊(ワカヒルメノミコト)で、天照大神の幼名とも伝えられる。若々しい日、つまりは朝日信仰だったのだろうか。神功摂政元年(201)、神功皇后が三韓外征の帰途、船が進まなくなったので占いをしたところ、稚日女尊が現れたのでこの地に祀ったという。
 もともと神戸という地名は、神に仕える人々の家(戸)から来ており、この生田神社の南にあった神戸だけでなく、全国の著名な神社の周辺には多い地名である。古代の発音ではカンベが正しく、それが地方地方で訛り、このコウベとなったり、別な地方ではゴウドなどと読む。このように街としての神戸だけではなく、その地名とも大変関わりが深い神社である。
 神社があるのは市街地の真ん中で、東急ハンズの脇を抜けると境内に入れるが、昔は生田の杜といって、生田神社を中心に木々が生い茂っていた。源平の一ノ谷の合戦でも、戦場の東端が生田の杜であったし、九州から上洛する足利尊氏の軍を迎え討った楠木正成もこの杜に布陣したことが太平記などに記されている。
 現在は市街化して、杜のかけらも残っていない場所に鎮座しているが、境内に入ると街の喧騒が和らぐ。兵庫出身の芸能人の結婚式で話題となったこともあり、あれ以来、全国的な知名度も上昇したようだ。阪神大震災では社殿が崩壊してしまったが、現在は新しい社殿が建立され、神社としての存在感が戻っているのは嬉しい事である。神戸の人間としては、やはり市街地の中に存在感があってこそ、生田神社という感じなのだ。