旧徳島城表御殿庭園
所在地  徳島県徳島市
徳島市役所北東420m徳島中央公園内
最終訪問日  2004/2/25
庭園の築山泉水の部分 旧徳島藩主蜂須賀家の表御殿の庭として作られた庭園。作庭は上田宗箇で、関ヶ原の合戦が行われた慶長5年(1600)頃の作庭とされ、昭和16年に国の名勝に指定された。
 徳島城の最も重要な施設である表御殿の庭園として作庭されただけあって、桃山時代の空気を表すような大胆で豪快な作りが特徴的な廻遊式庭園である。更に細かく分けて見ると、池泉廻遊式と鑑賞式を兼ね備えており、見学では自由にあちこちを見て回れるのもよい所で、枯山水と築山泉水の2部構成というのも庭園としては珍しい。
 庭内には、阿波特産の青石という緑色片石がふんだんに使われ、特に築山泉水庭の方は、池に浮かぶ青石が非常に印象的だった。蜂須賀家は、信長、秀吉に仕えて小土豪から身を興した小六正勝が実質的な創業者だが、正勝が生きた頃の荒々しい戦国の気風が、作庭された頃にはまだまだ蜂須賀家に残っていたのだろう。
庭園の枯山水の部分 一方の枯山水庭にも青石が使われているが、こちらは石よりも庭木が目立つせいか、泰平を表すような落ち着いた雰囲気が感じられる。写真の橋も自然石を架けているが、白砂の枯池にある石を橋脚にして途中で折られており、自然石が主張しすぎないよう、全体のバランスが重視されていた。
 徳島城には、かつて岡山後楽園に匹敵するほどの大庭園が御花畠にあったとされるが、この表御殿の庭園の良さを見ると、御花畠の庭園が残らなかったのが非常に惜しまれる。