御前崎
所在地  静岡県御前崎市
御前崎半島突端
最終訪問日  2016/5/22
御前崎灯台 南の遠州灘と東の駿河湾を分かつ岬。岬の南側は、静岡県の最南端となる。
 御前崎の名は、一般には平安時代に白羽官牧という官営の馬牧場がここにあったことがその元となっているという。これは、その官牧に因んで一帯が御厩崎と呼ばれ、更に御前崎に転じたという説なのだが、そのほかにも、船で運ばれていた馬90頭が遭難し、1頭を除いて御前岩になったという伝説から、その岩の前の岬ということで御前崎になったという説などがある。ちなみに、この伝説で生き残った1頭の馬が辿り着いた場所に建立されたのが、今の駒形神社であるという。いずれにせよ、御前崎は馬と関わりの深い地名のようだ。
 御前崎を形成する御前崎台地は、海成砂礫層が上に乗る隆起海食台で、波によって侵食された海食台に海流や風によって砂礫層が蓄積され、後に地震活動によって隆起したという地形である。この自然の営みは現在も続いており、遠州灘側には厚い砂丘が形成され、海亀の産卵地としても有名だ。
 御前崎の近辺は、御前岩の伝説にもあるように海の難所で、暗礁が多く存在する海域である。御前崎で栽培されているさつま芋も、明和3年(1766)に薩摩藩の御用船が遭難したことが切っ掛けで、大澤権右衛門が船員を助けた事からその種芋と栽培法を伝授され、広まったという。このような難所であった為、江戸幕府は寛永12年(1635)から灯明台を設けていたが、近代に入って光の到達距離が長い洋式灯台建設の必要性が高まり、2年もの工期を費やして岬の南側に灯台を建設し、明治7年5月1日に初点灯した。灯台は、灯塔がレンガ造りの大型灯台で、北緯34度35分45秒、東経138度13分33秒に位置し、その歴史の古さからAランクの保存灯台となっている。
御前崎灯台から御前崎台地と砂丘を望む 現在の御前崎一帯には、御前崎ケープパークや人口海浜のマリンパーク御前崎といったゾーンが整備され、マリンリゾートのエリアとなっており、観光やリゾートで訪れる人も多い。また、目の前の海の幸を利用した海鮮料理や、強い風を利用したウインドサーフィンなど、地の利を生かした観光が盛んである。訪れた日も、車で来る観光客はもちろん自分と同じくツーリングで来ている人も多く、御前崎灯台では駐車場がほぼ満車で止める所に苦労したほどだった。また、灯台からの御前崎台地の眺めは、他の灯台からの眺めとは違った趣があり、お勧めである。