垂水斎王頓宮跡
所在地  滋賀県土山町
JR甲賀駅北東6km
最終訪問日  2001/8/27
今も小さな祠がある頓宮跡 斎王とは、天皇家の宗廟である伊勢神宮の祭主のことである。天皇家の宗廟に対する祭祀を執り行う為、斎王は当然ながら天皇と血が繋がった人物でなくてはならなかった。また、沖縄に見られる神女(ノロ)の風習は本土の古代神道と祖が同じではないかと思われるが、この斎王も神女と同じように神に仕える巫女的な性格を持っていたようだ。このような条件から、必然的に天皇の娘である内親王やそれに近い女王が斎王となり、建武の新政の頃まで途絶を挟みながら続けられたという。
 頓宮とは仮宮のことで、斎王となった内親王や女王が京都から伊勢に下る際の宿泊所であった。当然、京都から伊勢までは1泊以上掛かる為、頓宮はこの垂水だけではなく、東海道沿いに数ヶ所存在する。
 頓宮跡には現在も大きな杜があり、伊勢神宮から分詞された小さな祠もあって、閑静にそして厳かに佇んでおり、斎(いつ)くという言葉がまさに似合う空間となっていた。斎宮という制度を考えると、古代神道と天皇家がいかに密接な関係にあったかというのがよく解る。