白髭神社
所在地  滋賀県高島町
JR近江高島駅南2km国道161号線沿い
最終訪問日  2001/8/24
境内の鳥居から湖上の鳥居 近江最古の神社といわれ、全国の白髭神社の総本社でもある。
 具体的な創建時期は不明だが、古代の鎮祭創建に始まるといわれていることから、その起源は有史以前と言ってもいいほど遡るのだろう。社記によれば、垂仁天皇25年(紀元前5)に倭姫命が社殿を再建したとあるから、それ以前にも社殿はあったということになり、あくまで真偽のほどは不明ではあるものの、相当古くから神社としての体裁を整えていたようだ。
 この神社の祭神は猿田彦命で、天孫降臨の神話ではその道案内の役割を果たした神である。記紀の記述からは屈強な軍神のようであるが、民間信仰の道祖神として祀られているところもあることから、一昔前の庶民にとっては意外と身近な神様とも言えるだろうか。
 白髭神社には、別名として比良明神という名があるが、この明神は後背にある比良山系の神様らしく、天武天皇の白鳳2年(674)に明神の号を賜ったのがその由来である。また、白髭神社で有名なのは湖水に建つ鳥居だが、立地的なものから、もともとは水神を祀り、湖までを境内としていたものだろう。つまり、古代民衆の自然崇拝としての水の神と山の神の性格が神社には残っているが、この2つがもともと別の神だったのか、それとも漁民から見て、水神のいる神聖な陸地を祀ったものなのかはよく分からない。
 現在の神社は、水上の鳥居と境内が国道に分断されてしまっているが、社殿から見える鳥居は、なかなか歴史と荘厳さを感じさせる。また、全国の白髭神社の総本社と考えればやや規模が小さいように感じられるが、慶長8年(1603)に豊臣秀頼によって造営された社殿は重厚で、湖の景色と相まってなかなか趣があった。