都井岬
所在地  宮崎県串間市
宮崎県南端
最終訪問日  2015/10/17
都井岬灯台 宮崎県の最南端に位置する岬で、都井岬にある灯台の位置は、北緯31度22分3秒、東経131度20分45秒。地図で見ると、幅約2kmで4kmほど張り出した、割に大きな半島型の地形となっているが、半島としての地名は見当たらず、全体が都井岬として一般に認識されているようだ。
 都井岬を地形的に見れば、太平洋から志布志湾を区切る東端にあたり、宮崎県沖の海域である日向灘の南端でもある。この為、近代に入ると海運の安全の為に灯台設置が計画され、昭和4年12月22日に完成し、運用開始された。運用開始当初の光源は石油ランプであったが、昭和19年に電化されて当時の東洋一の光度となり、空襲と台風という2度の損傷を経て今に機能している。また、九州で唯一の見学できる参観灯台という。
 都井岬で最初に思い浮かぶのは御崎馬だろうか。御崎馬は、元禄10年(1697)に高鍋藩営の牧場として設置された中のひとつである御崎牧での放牧がその起源で、明治維新後も地元の組合が主体となって維持された。この為、正確には野生ではないのだが、創立当時から人の手をほとんど加えない放牧であったようで、繁殖も馬の主体性に任せた為、その形質や気質がほぼ野性に戻っているという。また、明治期の集団外血統の導入で、御崎馬にはスタンダードブレッドと道産子、南部馬の血統が僅かながら混じっているものの、和駒のほぼ純粋種と言え、少なくなった和駒の一種として貴重な存在である。
都井岬灯台から日南海岸 駒止の門を抜け、木々の中をしばらく快調に走ると、やがて海が見え始め、道沿いで草木に紛れつつ草を食む馬や、台地の草原でのんびり過ごす馬の姿が目に入り、野性の生態そのままながらどことなく愛らしい姿が、非日常的かつ印象的な風景として感じられた。更に進むと、ビジターセンターであるうまの館があり、その一帯は木々があまり無く、視界が広い為、その名の通り馬の姿を遠望するには最適の場所なのだろう。周辺には、閉鎖された宿泊施設などもあって、観光トレンドの移り変わりを目の当たりにするが、青空に緑の草原が映え、一帯の清々しい風景は変わらず、爽やかな気分にさせてくれる。
 訪れた日は、秋晴れの心地よい日で、更に進んだ先にある灯台からは、270度という先端ならではの水平線が見渡せ、空と海という青2色の色彩で染められた景色は、いかにも果てという感じを味わえた。交通が至便とは言えないが、日本離れした風景もあり、訪れておいて損は無い場所である。