青島
所在地  宮崎県宮崎市
JR青島駅北東1km日南海岸沖
最終訪問日  2015/10/17
白浜方向より青島を望む 宮崎平野南部沖の日向灘に浮かぶ島で、島の海岸線が鬼の洗濯板と呼ばれる波状岩でできているという、特異な姿をした島。周囲は、宮崎市では860m、宮崎市観光協会では約1.5kmとしており、これは洗濯板の部分を含めるか否かの違いだろうか。
 青島の成り立ちは、宮崎層群の青島層という地層が隆起したことに始まる。隆起した地層は、満潮の海水面と干潮の海水面の間である潮間帯で常に波の侵食を受けて波蝕岩となり、やがて少し隆起して海面上に広範に姿を現すようになるが、ここに波の運搬作用で砂や貝殻の破片などが打ち上げられて集まり、やがて島を形成するようになった。これが青島である。
 青島はその特異な景観も特徴であるが、植生も宮崎平野とは全く違い、椰子科の亜熱帯性植物であるビロウ樹が5千本も自生し、南国の雰囲気が漂う。ここまで近隣と植生が違うのは珍しいが、このビロウ樹には、漂着した椰子の種子等が芽を吹いたという漂着帰化説と、青島成立の頃に一帯で繁茂していた植物が残ったという残存説がある。
 青島は、一説に、記紀に記される山彦海彦神話の舞台であるともいう。しかし、青島の特異な姿は何かしら神秘性を感じさせることから、そもそもは海洋の神を祀ったのが始まりともいわれ、それが記紀の神話に結びついたのかもしれない。神話での山幸彦である彦火火出見命を祭神とする青島神社が島の中央にあり、近世までは島全体を境内地、禁足地と定めて入島は制限され、対岸からの参拝のみであったが、元文2年(1737)より島での参詣が可能となった。戦後になると、海水浴場の整備などで青島周辺がリゾート地として開発され、宮崎を代表する観光地となっている。
青島へ繋がる弥生橋と青島全景 遠くから見ると、櫛のようなものに囲まれた小島というのは、他に喩える言葉が無いほど独特の景色を成しており、正に奇勝としか言いようが無かった。また、青島に入島してみると、椰子が群生している中に神社があり、これまた他には無い独特の雰囲気がある。更に、海側に目を向ければ、遠目では櫛に見えた規則正しい波蝕棚の磯となっており、自然の営みの巨大な力と雄大さを間近に感じる事ができた。熱帯の雰囲気を味わうも良し、磯遊びで蟹や小魚と戯れるも良しの観光地である。