城ヶ島大橋
区間  神奈川県三浦市
   三浦半島突端〜城ヶ島
最終訪問日  2013/5/17
 三浦半島の突端部から城ヶ島に架かっている橋で、総延長715m、海橋部分575m、最高部の高さは23.5m。城ヶ島への車両の唯一の交通手段である。
 橋の三浦半島側の三崎は中世より栄えた港で、昭和中頃になると遠洋漁業の隆盛に伴って大きく発展した。しかし、三崎周辺は海食岸で元々平地が少なく、漁業関連用地が不足した為、三崎に代わって対岸の城ヶ島にその用地が求められるようになる。こうして、三崎と海を挟んで面と向かう城ヶ島の北岸は埋め立てが計画され、それに伴って埋立地の発展性と利便性を担保する為に、城ヶ島大橋も計画された。
 しかし、対岸に用地を求めるというのは、船ならばどっちの岸に水揚げしても変わらないという、船の理論が根底にあって面白い。三浦水軍をルーツに持つ三崎の人達の間では、元来、城ヶ島は庭みたいな感覚だったのだろう。
 橋は、昭和32年4月に着工され、同35年4月に完成した。その総事業費は7億円に上ったという。橋の設計では、城ヶ島と三浦半島の間は遠洋漁業の大型漁船の航路になっている為、満潮位から21mの高さと85mの幅を確保しなければならず、当時ドイツで使われ始めていた鋼床板箱桁形式が採用された。この形式は、鋼製の箱型の橋桁である為、橋自身の自重の低減と表面積の抑制が可能で、航路確保の為に橋脚間を広く取らなければならない上に海上橋の為に防錆対策が必要というこの橋には非常に合理的であり、当時は技術者達の注目度も高かったという。ちなみに、海上の赤い色をした橋桁部分がこの鋼床板箱桁形式の部分であり、その前後は一般的な橋桁である。
 当たり前のことだが、自分は城ヶ島へ行く為に使い、50円を払ってこの橋を渡った。航路確保の為に高さがかなりあり、橋上からの眺めがなかなか良い。また、橋前後の道が高さを合わせる為に特徴的で、三浦半島側はジェットコースターのように一旦下ってから坂を上る形で橋に連結し、城ヶ島側は急激に高さを下げる為にループ状の道となっていて、こちらも印象深い。これらの接続部分も含めて、この橋の特徴と言えるのだろうか。島を散策した後の帰り道では、料金所がスルーで、50円が往復料金というのを知った。島の橋だけに入ったら必ず出るというのは当たり前のことなんだが、先に集金してしまうのは確かに合理的である。高速などの料金所に慣れて、常にお金を支払う所という先入観があるだけに、これには妙に関心してしまった。ちなみに、島民や歩行者、夜間早朝の出入りは無料らしい。