芦ノ湖
所在地  神奈川県箱根町西部
最終訪問日  2013/5/18
南東の富士見峠からの芦ノ湖の眺め 富士箱根伊豆国立公園にある堰止湖で、箱根町のデータでは、周囲19km、面積6.9km2、最大深43.5mの湖。
 箱根山一帯は、およそ40〜50万年前に活動を開始した活火山である。その活動は今も続いているが、初期から中期にかけてのく火山活動によって、箱根山は約2700mもの標高を持つ成層火山へと成長し、周囲にも単成火山群を形成した。しかし、約18万年前に中心部が約10kmのカルデラと化し、以降はカルデラ内部で湖が生まれたり消滅したりを繰り返していたようだ。見ようによっては、このカルデラ湖が芦ノ湖の先祖と言えるかもしれない。また、このカルデラ化では、明神ヶ岳や大観山などの古期外輪山を残した。
 その後、火山活動はカルデラ内部に限られるようになり、8万年前から4万年前までの間は活発な活動が続いて、爆発的噴火を幾度もしたという。この時の噴火に伴う陥没で残されたのが、浅間山や鷹巣山などの新期外輪山である。4万年前になると、神山や箱根駒ヶ岳などの中央火口丘で活動が始まり、これらの火砕流などで早川が堰き止められて仙石原一帯に仙石原湖ができ、更にそれが2万2000年前頃に同様に分断されて先芦ノ湖と仙石原湖に分かれた。この先芦ノ湖が、約3000年前の山体崩壊を伴う爆発による早川の堰き止めで、拡大して現在の姿になったのが芦ノ湖である。
 現在の芦ノ湖は、元箱根周辺と仙石原に繋がる部分がリゾート開発されており、複数の遊覧船も出ているなど、所謂箱根と呼ばれる観光地域の重要なスポットのひとつとなっているが、本格的に開発されたのは戦後の話という。このリゾート開発には、観光会社各社が参入し、昭和30年代中頃には箱根山戦争とまで呼ばれたらしい。また、釣りのメッカとしても有名で、釣りを趣味としていた実業家赤星鉄馬が、味もよく釣りも面白い魚として大正14年に日本で始めてブラックバスを放流したのもこの芦ノ湖である。その他では、復元されている箱根関所跡や、箱根駅伝の往路ゴール兼復路スタート地点の前に箱根駅伝ミュージアムなどもあり、湖岸には興味深く見て回ることができる場所も多い。
北西の長尾峠からの芦ノ湖の眺め 訪れた時は、ゴールデンウィーク直後で、しかも午後6時を過ぎた時間というのもあって元箱根の辺りも閑散としていたが、小田原から芦ノ湖へ向かう国道1号線を走っていると、箱根から下りてくる逆方向が大渋滞で、とめどない車列を見ながら関東屈指の観光地である事をひしひしと実感した。予定が押した結果の遅い訪問だったのだが、ゆったりと芦ノ湖の空気を味わえので良かったのかもしれない。ただ、芦ノ湖と富士山という組み合わせをばっちり頭に焼き付けて箱根を下りる予定だったのが、厚い雲で富士山がほとんど見えず、それだけは非常に残念だった。