杉原紙研究所
所在地  兵庫県加美町
加美町役場北東8km杉原川沿い
最終訪問日  2001/7/29
 古代から明治にまで流通した和紙、杉原紙の研究所。
 杉原紙は奈良時代の7世紀後半頃からあったとされ、その頃は播磨紙と呼ばれていた。平安時代に入ると、杉原谷一帯は椙原庄として藤原氏の荘園となった為、杉原紙も藤原氏に献上されたはずで、鎌倉時代にかけては宮中や幕府で支配者層の為に用いられた。これが室町時代に入ると、農業生産が高まって商品経済が発展し、杉原紙も庶民一般にまで広がったようである。
 最盛期の江戸時代には、製紙業者は300軒以上もあったといわれるが、明治に入ると機械漉きである西洋紙の需要が高まって手漉きの業者が減り、ついに大正14年には杉原谷での紙漉きの歴史が途絶えた。
 しかし昭和40年代に入り、紙漉き経験のある年配の人が中心になって再現に成功、次いで1972年4月18日にこの杉原紙研究所が設立され、本格的に復興へ乗り出したのだった。今では、兵庫県の重要無形文化財の保持団体にも認めれ、昔の技法で作られる純粋な杉原紙は、兵庫県の伝統的工芸品に認定されるほどになっている。
 研究所では、杉原紙の生産のほか、施設の見学や製品の販売も行っており、体験の紙漉きもできる。自分も体験させてもらったが、なかなか経験できないことで楽しく、素直にもっと大きな紙を漉きたいと思った。