納沙布岬
所在地  北海道根室市
根室市役所東20km根室半島突端
最終訪問日  2003/7/24
展望台にある納沙布岬の碑 北海道及び本土最東端の岬。岬にある灯台は、北緯43度23分、東経145度49分に位置している。
 納沙布岬は、根室から東へと伸びている根室半島の先端にあり、その語源はアイヌ語のノッシャムで、波の砕け散るところ、もしくは岬が顎のように突き出たところという意味から来ているという。これは稚内の野寒布岬と同じなのだが、この納沙布岬の方が有名な為か、それとも漢字から正確に読みにくい為か、野寒布岬のほうはカタカナでノシャップ岬と表記してあった。
 日本の本土である北海道、本州、四国、九州の中での最東端になるのだが、公式な日本の最東端は北方領土であり、実質的に訪れることのできる場所の中では最も東に位置している。つまり、日本で一番早く朝日が見れるところで、初日の出の時にはイベントも行われているという。冬には流氷を見ることのできる場所としても有名で、流氷岬と呼ばれることもあり、また、納沙布岬の周辺は良い漁場で、花咲ガニを始めとしてサケやイカ、タコ、ウニ、コンブなど、豊富な魚貝類が岬の土産物屋でも売られている。
納沙布岬灯台 納沙布岬の灯台は、北海道で最も早い明治5年に建設されたものだが、本州から遠いこの場所が最初だったというのは、日露の間の島々の帰属が定まっていない中、ロシアの圧力に対抗して北海道は日本領であるという既成事実を作ってしまう狙いがあったのだろう。訪れてみるとわかるが、この岬からは北方領土の歯舞諸島が間近に見え、まだ国力の貧弱な明治初期には、そこを伝ってロシアが南下してくるのが非常に恐ろしかった事は容易に想像できる。
 第2次大戦後、ソ連が北方四島を占領し、それはソ連がロシアに戻った今も続く。岬には、北方四島返還のスローガンがいたるところに掲げられているが、これだけ間近に見えるのに渡れないというのは、四島に住んでいた人間にとっては心が痛む話だろう。良くも悪くも、日本の端や国境というものを感じさせられる岬だった。