霧多布湿原
所在地  北海道浜中町西南部一帯
最終訪問日  2003/7/25
 3168haの面積を誇る日本第5位の湿原で、道立の自然公園として親しまれているほか、ラムサール条約の登録湿地でもあり、中央部の約803haは霧多布泥炭形成植物群落として国の天然記念物にも指定されている。だが、湿原には私有地も含まれ、それら保護されていない区域の開発が進んでしまった為か、前述の霧多布湿原センターのデータより、環境庁による平成5年の調査データのほうが、2905haと小さくなってしまっている。
 霧多布湿原と同じく道東にあり、日本で最も大きな湿原である釧路湿原と生成の起源は同じで、海岸砂丘の発達によって内湾が淡水湖化したのが始まりだが、低層湿原を主体とする釧路湿原に対し、霧多布湿原は滞留した植物が未分解のまま堆積して泥炭を形成し、ミズゴケなどが主な植生である高層湿原が多くを占める。
 霧多布はその字の通り霧の多い場所で、霧が日光を遮ってしまう事からあまり木々が育たず、砂丘列や汽水湖沼を多く残しつつ弓形に発達した湿原には、ミズバショウ、エゾカンゾウ、ノハナショウブ、リンドウを始めとする植物が見られ、花の湿原と形容されるほど。また、標高が低く、高潮の時には中央部のほうまで海水が入って来る為、塩湿地性のアッケシソウやウミミドリといった植生が見られるのも特徴である。
 中央の高台には湿原センターという施設があり、湿原全体を見渡せる展望台からの眺めはすばらしい。また、キタキツネやタンチョウ、白鳥といった野生動物も湿原の豊かな自然に育まれて生息しており、運がよければ湿原で見付けることができるかもしれない。