函館山
所在地  北海道函館市
函館市役所南西2.2km
最終訪問日  2003/7/27
 夜景で有名な山で、昼は函館市街を一望でき、夜は世界三大夜景に数えられる壮大な景色が楽しめる。
 函館山に一番最初に登ったのは日持という僧とされ、13世紀末に登山して大石に墨書を残したといわれているが、本格的に日本史に登場してくるのは江戸時代に入ってからで、伊能忠敬や間宮林蔵といった人物が登っている。この江戸時代後期頃、函館山は松前藩によって樹木が切り出され、禿山になっていたというが、幕府の直轄となったのを機に植林が義務付けられ、高田屋嘉兵衛や倉山卯之助が植林に尽力した。約50年後、日米和親条約を結んで箱館を開港させたペリーが来た時に、函館山から植物を採取して持ち帰ったことから、この頃にはかなり緑が回復していたと思われるが、明治時代以降も植林は続けられた。そして、明治32年から太平洋戦争終結までは、構築された要塞の為に市民の出入りが禁止されたこともあってより自然が守られ、現在では豊富な動植物が生息する鳥獣保護区となっている。
 標高334mの函館山は、標高はあまり高くないにもかかわらず10以上の峰を持つという、山容の複雑な山である。かつては海から盛り上がった火山であったといい、その時は火山島であったらしいのだが、やがて土砂の堆積などにより陸繋島となり、この絶妙な地形が出来上がったとされる。現在は、豊富な自然を楽しみながらハイキングもできる山で、要塞跡を見ることもできるが、やはり観光客に人気なのは夜景である。ただし、夜はバスやタクシー以外の乗り入れが禁止となっており、車の場合は麓の駐車場に車を止め、そこから125人乗りのロープウェイで山へと入る。
 地元神戸の夜景や横浜の夜景なども綺麗だったが、この函館山からの夜景は全くの別格。漆黒の闇がくびれのように陸地を狭め、光の筋が回廊のように山の麓から延びている様子は、自然の地形と人工物の光源が絶妙としか言いようのない形で融合している。山上の展望台は、ツアー客を始めとして個人や友人などのグループで訪れる人も多く、ごった返しているので、人ごみが嫌いな人は少しストレスが溜まるかもしれないが、それでも訪れてみる価値のあるところだ。下手をすれば、今までの夜景の概念が変わってしまうほど感動するかもしれない。

函館山からの夜景