敦賀温泉
所在地  福井県敦賀市
JR敦賀駅北西1km
最終訪問日  2010/10/10
 敦賀市内にある銭湯。温泉という名前が付いているが、あくまで銭湯である。
 スーパー銭湯ブームから、健康ランド並みの浴室設備を備えた銭湯や温泉が各地に造られたが、この敦賀温泉はそんな時代背景を無視した昭和的銭湯で、遠くから煙突を見るだけでなんだか懐かしい。敦賀温泉という名前自体が、一時の偽装温泉問題を無視して、温泉ではないが昔から温泉という名で営業してるぞ、という妙な頑固親父的気概を感じさせるのは気のせいだろうか。
 中に入ると、当然の事ながら設備などは古いのだが、昭和的な趣が抜群で、子供の頃に戻ったような錯覚を覚えるほどだった。懐かしい木の脱衣棚には扉が付いていたが、鍵が掛かることも無く無防備で、また、浴室には数人しか入っていないのに、棚にはそれ以上の人数の荷物が置いてあり、常連さんはマイ棚として荷物を置きっぱなしにしているようだ。このユルさが、なんとも言えずほのぼのする。それ以外にも、金属製のレバーを回すだけの温度調整の利かないシャワー、男女の浴室の間にデンと鎮座したY字型の街灯など、デザインなんか知るかよというような、機能性を第一にした無骨さがいい。
 訪れた時は、浴室に持って入るタオルが無かったのだが、番台のおばあさんに言うと無料で貸してくれた。この辺りにも、チケット購入で終わってしまうスーパー銭湯とは違う温かさがある。銭湯から出てみれば、旧笙ノ川の小川がすぐ横を流れており、川の水に反射する銭湯の灯りを見ていると、神田川の曲がそっくりそのまま当てはまるような情景だった。